コロナとマスコミ

マスコミが世論を先導する社会でいいのだろうか

池上彰と言論の自由 - SNSに情報統制を要求する矛盾

池上彰氏が1月10日のワイドスクランブルSNSの危険性について語っていた。何でも、SNSには情報をコントロールする統一されたルールがないから危ないそうだ。今後、情報をどうコントロールしていくのかが課題だと。

政府に言論の自由を要求するジャーナリストが、なぜ市民が自由に発言できる場の「統制」を主張するのか疑問だ。SNSが誹謗中傷の温床になることはあろう。ニュースのコメント欄が憎悪で埋め尽くされることもあろう。皆が皆、年収1,000万あってハイソな都会暮らしをして他人に自慢できる仕事をしているわけではないのだから、溜まった不満のはけ口に利用されもする。それで誰かが傷つくこともある。誰かを自殺に追い込むこともある。

「だから規制しよう」

それでいいのだろうか。テレビ新聞が誤った情報で人を傷付け、政府がマスコミ規制を叫んだらあなたは何と言うだろう。

市民の声をコントロールすべきという主張はジャーナリストとして常軌を逸している

その姿は自身の言う「メディアをコントロールしたがる権力者」と同じではないか。

「民主主義がすばらしいのは人間が間違うことを前提にしていることだ」とご自分でも仰っているのだから、一つ二つの過ちを取り上げてSNSメディア全体のコントロールを主張することの浅はかさが分からぬわけでもないだろう。

民主主義を信じているのなら、市民の声を切り捨てるような主張を軽々しくしないでもらいたい。