コロナとマスコミ

マスコミが世論を先導する社会でいいのだろうか

川勝知事の発言とマスコミと森元総理

川勝知事の女性蔑視発言について、これは本人が弁解する「舌足らず」という話ではなく単純に川勝氏が日頃から抱いている男女観が出てしまっただけで、これからの社会をリードしていくには不適格な志向の持ち主だとは思うが、この手の失言で職を辞するところまで追い込むのは違うと思う。

選挙で県民の意思により是非を決めるべきであり、法に則った道筋で決定すべきことと思う。その意味では投票日前にこの報道がなされるべきだったと思うが、その辺は色々事情があるのだろう。

一つ気になるのは森元総理の時とマスコミの扱いが違う点。発言の種類、重さは同じ、あるいはより酷いくらいだと思うが、森元総理の時のような連日の苛烈な批判がテレビ新聞で巻き起こらなかったのはなぜだろう。

オリンピックと静岡県では舞台の大きさが違うとでも言うのだろうか。権力者の人権問題発言に舞台の大きさは関係ないはず。

こういうダブルスタンダードをやっているからジャーナリズムは信頼を失う。それだけならまだ良いが、大切な男女平等運動自体に傷が付いてしまう。自分の攻撃したい対象は人権問題で追及し、守りたい対象の同じ言動は追及しない。これでは一般市民から「ああ、人権擁護運動ってそういう便利な道具なのね」と冷たい目で見られるようになってしまう。

メディアに「川勝氏を叩きまくれ」と言っているのではない。森元総理の時のマスコミの追及が異常だったのではないかと言っている。