NHKは中立か?
ブログやヤフコメ等を見ていて意外に思ったのは左派系の人がNHKを偏っていると批判している事。私はNHKを他のテレビ局や新聞と同じ、ごく一般的なジャーナリストの集団と認識していたから。
昔はそうでもなかったと思うが、海老沢会長の後あたりからNスペが社会系の話題ばかり扱うようになって雰囲気が変わった。
Nスペの『被曝の森』などは、科学が必要な番組内容なのにそれを疎かにして活動家の望む結論に向かおうとするのだから呆れた。
NHK内では活動家系の人達が主導権を握っていて科学系の人はあまり発言権を与えられていないのだろうなと思った。
だから左派の人達がNHKを偏っていると批判しているのが奇異に見えた。しかし、彼らの批判を見て振り返ってみると、そういう判断に至ってもおかしくない場面もあった。
私がNHKの報道姿勢に政権忖度的な空気を感じたのは、菅元首相がブチ切れていたぶら下がり取材の一件。
当時私は実際にこのニュースを見ていた。首相の政治家らしからぬ物言いに「この態度はまずいだろう、大事に発展するな」と思ったが、キャスターの一言すらなくこの話題は終わり淡々とニュースが続いた。その後も大した批判は起こらなかった。
あの冷静さを欠いた受け答えは首相の資質が問われる事件で、ジャーナリストからすれば金星を挙げるチャンスだったと思うのだが。菅氏はこれ以前から答弁に怪しい所があって割と攻撃しやすそうに見えていたが、安倍氏ほど攻撃されないのも不思議だった。こういうのを見せられると政権忖度していると取られても仕方ないだろう。
科学を捨ててまで反原発活動に勤しみ左派の顔色を窺う一方、政権忖度して右派におもねる。NHKは報道機関として大切な「中立」をある意味守っているのかもしれない。