コロナとマスコミ

マスコミが世論を先導する社会でいいのだろうか

気候変動問題を解決するのは活動家なのか?

テレビニュースを見ていると気候変動などの社会問題解決を目指す活動家の学生がよく取り上げられる。池上氏によるテレ東ニュースの学生特集コーナーを見ても、団体を作って交流したり政治に働きかけたりする学生の話ばかりで、理系の地味で過酷な研究活動に従事する学生にスポットが当たることはない。

しかし気候変動問題を実際に解決できるのは誰だろう。CO2排出を減らす技術を開発するのは誰だろう。再生可能エネルギーのコストを下げて普及させよ、と言うがコストを下げる技術革新は誰がやるのだろう。少なくとも三角関数の使い道が分からないような人々にはできない。

ニュースでキャスターが「科学の時代」を口にしてトランプ批判するのに、日本の大学は科学論文を一本も書かないで大学卒業資格を得られてしまう。もしかしたら批判している本人も、科学論文を書いた事はおろか読んだことすらないかもしれない。これまでのコロナ報道を見れば、論文検索して最新情報を探し出してくるような人材がいない事は分かる。

重要なのは蟻の仕事である。もちろんキリギリスも必要だが、歌好きはいくらでもいるのだから支援してまで増やす必要はない。報道に感化された若者が蟻の仕事を軽視し、歌を習いに大学に通う世にならない事を願う。