ワクチン投与群と偽薬群で死亡率が同じという記事
この記事について。
ワクチン接種者と偽薬接種者の死亡率が同じ ファイザー公表データの意味(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース
この記事で言及されている元の論文は下記。こういう記事書く時は元の論文にアクセスできるようにしておくべきだ。
Six Month Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA COVID-19 Vaccine | medRxiv
この論文のデータから読み取れるのはワクチンが意味ないとかワクチン打つと死亡率が上がる、ではなく「ワクチンは有効だけど、そもそも新型コロナで死んだ人が少なかったから死亡率の低減には寄与しなかった」ということだろう。
偽薬群はワクチン群より感染者数が8倍くらい多いからワクチンの効果は明らかである。死亡者数は何か言えるほどの数が出ていない。心筋梗塞での死亡がワクチン群に多いように見えるが、この数では誤差か否か判断できないだろう。
だからこの論文はファイザーのワクチンに不利な結果ではなく、ワクチンは普通によく効きましたという結果が載っているだけ。
ワクチン不信を煽る方向に重み付けされた記事で感心しない。
まぁ、血栓リスクのアストラゼネカワクチン怖い、とか、新技術ワクチンの未知の影響が怖い、という感覚は自然だとは思うので、コロナで死なない若年層がワクチンを接種する意味がどこまであるのか、的な議論はあってもよかった。偏った情報供給のせいでパニックに陥ってしまった日本では無理だっただろうけど。